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2023.10.31

札幌の小学校に「農業科」を作りたい!

という想いが、今ふつふつと溢れています。

実は、道内各地で「食」に関わる講演会をさせて頂く度に、

義務教育の中で「食」の教科ができるといいなぁ、と思っていました。

沢山の方と食事に関するお話をすると、大人になってから「食」への意識を改革するのは非常に難しく、幼い頃からの積み重ねがその人の「食」への考え方を構築するものだと感じてきたからです。

そんな想いをず〜っと抱えながら過ごしていると、「美唄市の小学校で今年度から『農業科』がスタート」という新聞記事に出合いました。

「これだ!」と思い、美唄の大好きなアスパラ農家さんに連絡。

すると、農業科を実施している美唄中央小学校の校長先生をご存知で、すぐに紹介してくれて、授業を見学させて頂けることになったのです。

それが、先日10月20日のこと。

見学したのは、美唄中央小学校4年生総勢48名の農業科の授業です。

ここでの「農業科」は「総合的な学習の時間」の一貫ですが、4年生は年間で70時間のうち30時間も農業科に割かれています。

この時は、自分たちで収穫したハスカップでジャムを作り、パンケーキも作って一緒に食べてみよう!という授業でした。

先生は美唄市内の「カフェ ビメイク」の林さん

まず、ハスカップを砂糖と一緒に鍋でゆっくり煮詰めるところからスタート♪

つまみ食いしながらのハスカップ収穫はとても楽しかったという話を聞きながら、弱火で5分ほど煮詰めます。

教室が甘酸っぱい香りに包まれる頃、艶のある美味しそうなジャムが完成!

次はパンケーキです。

我が家もパンケーキは作りますが、購入した粉に牛乳と卵を混ぜて焼くだけの超簡単レシピ。

でも、この授業では濃厚な味にすべくクリームチーズを使い、粉をふるい、卵白をしっかりあわ立てて作るプロの味に挑みました。

初めて使うハンドミキサーに苦戦しながらも、各テーブルで協力し合い生地が完成!

手際のいい子に話を聞くと、だいたい家でお料理やお手伝いをよくしている、というのが印象的でした。

そして、いよいよ「焼く」の工程です!

「2分焼いて裏返し、水を入れてアルミ箔で蓋をし、更に2分蒸す」

という行程も、なんなくクリア!さすが4年生です!

面白い形やミニミニパンケーキを作って盛り上がっていた班もありました。

出来上がったパンケーキに林さんが作ってきた生クリームとハスカップジャムを乗せたら完成です!

「ひっくり返すところが一番難しかった」と言っていたものの、わ〜、きゃ〜言いながら楽しそうに作っている姿はとても微笑ましい光景でした。

私もお裾分けを頂きましたが、パンケーキは時間が経ってもふわふわで、甘酸っぱいハスカップジャムは手作りらしい優しい味わい♪

自然の恵みと子ども達の協力の成果を頂き、とても心温まる時間でした。

美唄中央小学校では校地内にハスカップの木を植えられないか検討しているとのこと、更なる発展がありそうです。

そして、4年生の農業科のこの授業は「自分たちで収穫して、作って食べる」だけに留まりません。

この先、ハスカップを活用した「商品開発」まで手がけるのです。

ちなみに、昨年の4年生が開発した商品がこちらの「ハスクマちゃん」。

しっとり生地でとても美味しかったです☆

また、3年生はアスパラを、5年生は米を題材に農業科の授業を行うなど、小学校の6年間を通して、地元の農業に触れます。

感動したのは、「農業科読本」があること。

「生きることは、食べること」とはよく言いますが、農業科を通して、それを様々な意義と共に学ぶことができると思います。

農業の継承、「生きもの」に生かされている自分、家族の健康、ひいては人生におけるウェルネスまで・・・農業科の学びの先には、沢山の視点で考えるきっかけが生まれるはずです。

今回の見学にあたり、美唄市教育委員会にもご協力を頂きました。

ありがとうございます!

美唄市教育委員会 石塚教育長と授業見学

全道の小学校で「農業科」がスタートすればいいなぁと思いますが、まずは札幌の小学校から!

札幌こそ一番ハードルが高そうですが、実現できた時の「ワクワク」を原動力に、とにかく動いていこうと思っています!

美唄市の農業科の見学で、俄然やる気になっているワタクシ。

今のこの想いを伝える最初の場として、ブログで執筆させて頂きました。

さぁ!やるぞ〜!!!